バックラッシとは何ですか?
バックラッシ(バックラッシュとも呼ばれる)とは、一対の歯車が互いに噛み合って運動している際に、運動方向に意図して設けられた「隙間」や「遊び」のことです。
歯車の回転を無理なく滑らかにするためには、歯と歯の間に多少の隙間が必要です。この隙間が無ければ歯車の歯同士が干渉してしまい、回す事ができなくなってしまいます。そこ、歯同士の隙間を作るには、歯切りの際に標準の切込み深さ以上に工具の切込みを深くし、歯厚をやせさせる方法が多く使われています。
バックラッシの大きさに関する問題点があります。バックラッシが小さすぎると、潤滑が不十分になりやすく歯面同士の磨耗が大きくなり、歯車自体の寿命が低下してしまう可能性があります。逆にバックラッシが大きすぎると、歯車同士の歯の噛み合いが悪くなり騒音や振動の発生原因となってしまい、機械の寿命を短くさせてしまう可能性があります。また、歯車を支持している軸の強度や剛性が不足していると、運転中にバックラッシが変化してしまう場合があるので注意しなければなりません。