シェービング加工とは

歯車の歯面を滑らかに仕上げる加工方法に歯面研削、ギヤホーニング、ハードホブ等有りますが、その中の一つとしてシェービング加工があります。
ギヤ状のカッターの歯面にセレーション溝と呼ばれる切れ刃があり、カッターを回転させ、被削材に押し当てながら切削する方法で、指定の歯面の粗さ、歯形歯筋の形状にします。

 シェービングの中でも加工方式の違うものがあり、カッターを回転させながら、被削材の左右、前後方向に動かし、正転逆転を繰り返しながら切り込んで行く方法をトラバース。カッターを被削材の中心方向に、正転逆転を繰り返しながら、切り込むだけの方式をプランジ。
以上の2つの方法に大別されますが、プランジの加工方式の方が、左右、前後に動かない分、加工時間も早くなります。
ただし、被削材の歯幅がカッターの歯幅よりも厚い場合においてはトラバースのみの加工となります。

 

弊社においてのシェービング加工品の特徴

弊社のシェービング歯車のお客様としまして主に、農業機械、建設機械、芝管理機器等がありますが、そのほとんどは機械構造用合金鋼(SCM)が主な材種となっており、浸炭焼入れ焼戻しを経て、お客様へ納入という形をとっております。

その際に、焼入れ後の歯車精度における歪が大きな問題となってきますが、弊社は浸炭焼入れ炉を保有しておりますので、歯形歯筋の形状の変化を確認するためのリードタイムを極力短くする事が出来ます。
また、歯形歯筋を規格内に収める為に、カッターを再研磨する必要がありますが、そちらに関しましても社内にカッター再研磨の設備を保有しておりますので、外部委託する必要無く、最短で対応可能となっております。
精度出しから熱処理、カッター再研磨と通常かなりの時間を要する一連の工程も、短期間で行える事が可能となっております。