オーバーピン寸法とは何ですか?
オーバーピン寸法(オーバーボール寸法)は、歯車の歯の厚さを測定する為の手法です。
歯溝にボールやピンを入れ、平歯車やはすば歯車であればそのピンの外測寸法を、内歯車であれば内測寸法を測定します。内歯車の測定に関してはビトゥインピン径とも言います。
使用するピン(玉)の径に関しては、標準歯車なら基準ピッチ円直径上に、転位歯車なら {基準ピッチ円直径 + (モジュール x 転位係数 x 2)} の径上に接するものが理想です。但し計算にて算出されたピンや玉は特殊な数値になることが多く、標準で販売されている径の近い
ものを使用することが一般的です。
平歯車やはすば歯車であれば、2本のピンまたは玉とマイクロメータを使用し測定可能です。専用の測定具ではボール歯車マイクロメータ等があります。内歯車に関しては、2本のピンまたは玉とブロックゲージで測定可能で、ボールの取り付いた専用のシリンダゲージでも比較測定可能です。